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私が満員電車嫌いの会社員だったころ
首都圏に住む大人が100人いたら99人は嫌いだと答えるだろうそれに、
その大人100人の内60人くらいは毎日満員電車に揺られてるんではないでしょうか?
私も例外ではなく、22才で大学を卒業してから12年近くは、どこの会社に所属しようとも毎日毎日懲りずに揺られていたものでした。
特に五反田から品川までの山手線に乗っていた一年半は辛くて辛くて…。
五反田駅に到着してドアが開いた時点で、まるで表面張力のように電車の内側からムニっと人がはみ出てきて、それでもこぼれないようみんな踏ん張っているのに、さらにそこに押し込まれろだなんて拷問でしかなく。
その二駅分に乗りたくないがために、たったの一年半で会社をやめたこともありました。
鎌倉移住後、久しぶりに乗った満員電車で起きた小さな争い
フリーランスとして独立してからは、むしろ満員電車を避けるように時間を計算して移動するほどに、私の満員電車嫌いは筋金入りだったんです。
それなのに、先日満員電車に乗ってしまいました。
ちょっと家を出る時間が計算と狂ったせいで、たったの1本乗る電車がズレただけで、17:30の帰宅ラッシュ真っ最中な品川駅にぶっこんでいってしまったんですよね。
乗った区間は悪夢の品川〜五反田間の二駅分。
品川駅のホームいっぱいに並んだ人たちが、一斉に山手線に乗り込みました。
すると、私の横にいたサラリーマンのおじさんが、「邪魔だ!」と言わんばかりに私に肘打ち。
とはいえすし詰状態の満員電車ですからね。
邪魔なのはお互い様ですし、360度見知らぬ人に包囲されている状態ですから、なぜ私に狙いを定めたのか、選定基準を教えて欲しいくらいだったんですが、まぁとにかく肘打ちされたわけです。
小さな争い後、違和感から湧いたふとした疑問
普通だったらここで嫌だなぁと思いつつ、大ごとになるのも嫌だし…とか、色々な思考を巡らせつつも相手にしないのがいわゆる大人ってやつなのかもしれないんですが、
私は我慢しないので、当然のごとく肘打ちし返します。
受け流すのが大人で賢い選択だと散々教育されてきましたけども、それで我慢して得したこと一度もないんですもん。
攻撃されても飲み込もう。大人ぶってモヤモヤしよう。………で?って感じです。(もちろんお勧めはしません。その後のいざこざは自己責任です。)
そんなわけで、見知らぬおじさんと肘打ちの応酬をすること5往復くらい。
そうこうしている間にもどんどん人が増えてきて、お互いの肘が届かなくなった時点で試合終了。相討ちといったところでしょうか。
でね、その後少しだけ、考えたわけです。
今の闘いはなんだったんだろうか…?と。
満員電車でのストレス・イライラ・怒りは、一体何との闘いなんだろう?
私の場合、肘打ちの理由は明白です。
攻撃されて、我慢して後々までモヤモヤする無駄なエネルギー使うよりは、その場でおじさんに向けて発散した方が後に引きずらないから反撃した。自分のために。それだけです。
電車を降りてしまえば、もうあのような出来事は滅多に起こりません。
それに対しおじさんは、この闘いをどう見るのだろう?
あの時、あの人の敵は、果たして本当に私だったのだろうか?
きっとあのおじさんは、私が降りたあの後も、隣り合わせになった見知らぬ人に肘打ちを食らわすんだと思います。
そして今回のように反撃されれば余計に憤慨します。
反撃されなければいくばくか心がスッキリする?彼の満員電車生活の何かが解決される?
私からすると、それは甚だ疑問。
そんなことを毎日繰り返すエネルギーは何を生産することもなく、むしろイライラの連鎖を引き起こし、最終的には一体どこへ消えていくんだろう…?
「満員電車にストレスを感じる」という選択は自分でしたものか?
会社員時代に満員電車に乗っていた私もそうでしたが、満員電車内で闘っている相手って幻なんですよね。
毎日毎日ストレスフルで、でもそれが当たり前で、仕方がないと思っていて、人生の大半は自分で選んでいるものではなくてやらされていることで成り立っている気がしていて。
たまの休みを自由に使えることに感謝をするような毎日。
そりゃあ満員電車にもイラつきますよ。
何かを選ぶということは同時に、何かを選ばないということですよね。
今目の前にある現実は、自分が選びとってきた結果です。
ただ、選んだという自覚ではなく、選ばされたという自覚なのであれば、それはそもそもの選択肢、いくつかあったであろう選択肢が、自分で用意したものじゃなかったのかもしれないですね。
イライラ・怒り…ストレスを感じたら、本来の居場所を取り戻すためのサイン
色々な選択をしてきた結果満員電車に乗ることになって、そんなの望んでいないと憤慨しているのであれば、隣り合わせになったイラつく相手は「あなたの居場所ここじゃ無いよ」と教えてくれるきっかけに過ぎません。幻。妖精さんなのかも。
実際、私は今鎌倉でののんびり気まま生活がデフォルトですので、満員電車は私の居場所じゃありません。
なのにうっかり乗ったから、おじさん型した妖精さんが現れました。(笑)
満員電車でのストレスは本当に不可避?立ち止まって考えてみて欲しいこと。
満員電車に限らず、日々イライラしたり怒ったり、何かと闘ってしまっているという方がいたら、ぜひ自分に問いかけてみて欲しいことがあります。
- 毎日毎日、イラつくことってあとを絶たないですか?
- そのイライラの矛先は、本当にあなたが闘うべき相手ですか?
- 幻相手にエネルギーを消費していませんか?
- 違う選択肢って本当に無いですか?
- そもそもあなたが選択したい未来って、どんなか見えてますか?
私は、全て自分で選んだ結果、鎌倉にいます。
カウンセラーとデザイナーという二足のわらじを履いているし、面白そうだと思えば地元のBarやカフェでバイトをすることもあります。
これは、私だからできたことではなくて、望んだから出来ただけのことだと思ってます。
要は、そもそも望むことすらできていないから、目の前に現れた選択肢を受動的に選ぶしか無くなっている場合がとても多いのです。
イライラ、怒りから解放されたいと願う人はたくさんいますが、できればその先、解放された先の未来をワクワクして描いて欲しいなと思います。
エネルギーをそそぐべき場所は、満員電車ではなく未来の方ですよ。